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みずうみをこえた てがみ〜「友達になれたら、きっと」著者の あなたへ〜
ちいさな くにの ものがたり。 そのくにには、おおきな みずうみが あり、その みずうみをはさんで きたと みなみに ちいさな むらに それぞれ おんなのこが くらしていました。
あるひのこと。 きたのむらの おんなのこが、みずうみのところへ やってきました。 このみずうみのむこうには、なにがあるのか きになったのです。 おんなのこが、とおりかかった おばあさんに みずうみのむこうのことを たずねると、おばあさんは くらいかおをしました。 そして、みずうみのむこうには ちいさなむらが あることを おしえると、むこうのほうへ あるいていくのでした。
そのひのよるのこと。 おんなのこは、みなみのむらに てがみをかきました。 しかし、まずしい くらしのなかで、きってをかう おかねは ありません。 そこで、おんなのこは かっていた ハトのあしに てがみを くくりつけると、てがみを とどけるように、と まどから ほうるのでした。 ハトは、まっくらな そらを みなみのむらを めざして とびつづけるのでした。
つぎのひのこと。 おんなのこのところに、ハトが もどってきました。 あしには、みなれない かみが くくられています。 それは、みなみのむらの おんなのこからの へんじの てがみでした。 きたのむらの おんなのこは、すぐに へんじを かくと、ハトの あしに くくりつけるのでした。
それから、まいにち ふたりの おんなのこは、てがみのやりとりを しました。 たべるものが どんどん なくなっていくこと。 こわいびょうきが むらじゅうのひとを くるしめていること。 どこかで、なにかが ばくはつするおとが きこえてくること。 それは、きたのむらも みなみのむらも いっしょなのでした。 そんなことが つづいた、あるひのこと。 きたのむらの おんなのこは、まどから そとを みつめていました。 みなみのむらにいった ハトが かえってこないのです。 おんなのこは、だんだん しんぱいになってきました。 そとにでて さがしにいこうか。 そう おもったときでした。 まどのむこうに、ハトの すがたがみえました。 おんなのこは、えがおで ハトをだきしめます。 しかし、ハトのあしには なにも ありません。 どこかで おとしてきたのかな。 おんなのこは、もういちど おなじないようの てがみを、みなみのむらに とどけました。 なんども なんども、てがみを とどけましたが、ハトは へんじのてがみを もってくることは ありませんでした。 おんなのこは、みなみのむらの おんなのこからの さいごのてがみを みつめていました。 わたし、こわいの。 てがみのさいごには、そう かかれているのでした。
つぎのひのこと。 きたのむらに ハトが もどってきました。 つかれきった はねを いやすようにして、おんなのこの いえに むかいます。 しかし、ハトは とちゅうで あしをとめてしまいました。 そして、なんども あっちにいったり、こっちにいったりを くりかえします。 それも しかたがないことでした。 おんなのこのいえが あとかたもなく きえていたのです。 ハトは かえるいえを なくしました。 それまでの つかれが、ハトのからだを おそいます。 ハトは、そのばに たおれこむと、しずかに めをとじるのでした。
そのひのよるのこと。 よぞらに、あたらしいほしが 3つ ともりました。 2つのほしは、おおきく ひかりかがやくと、まるで なにか おはなしをしているようでした。 はじめまして。 はじめまして。 そんなこえが きこえてきそうです。 ほしたちは つぶやきました。 「だれのための みずうみだろうね」 3つめのほしが おおきく かがやきました。 だれもいなくなった 2つのむらに、しずかな かぜがふくのでした。
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