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<title>15時の童話</title>
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<description>文療作家　まみや　ゆうきの活動ブログ</description>
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<title>１５時の童話　閉鎖のお知らせ</title>
<description> 皆様　いつも、ご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。　　当ブログも、開設から７ヶ月が経ち、アクセス数は９００を越えるまでになりました。　これも、皆様のおかげと、心より感謝申し上げます。　さて、題名の通り、勝手ではありますが、平成２０年１月３１日を持ちまして、作品の掲載を停止し、本日、平成２０年２月４日付け、当ブログを閉鎖する運びとなりました。　更なる躍進のための決定でございます。　　この
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<![CDATA[ 皆様<br /><br />　いつも、ご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。<br />　<br />　当ブログも、開設から７ヶ月が経ち、アクセス数は９００を越えるまでになりました。<br />　これも、皆様のおかげと、心より感謝申し上げます。<br /><br />　さて、題名の通り、勝手ではありますが、平成２０年１月３１日を持ちまして、作品の掲載を停止し、本日、平成２０年２月４日付け、当ブログを閉鎖する運びとなりました。<br /><br />　更なる躍進のための決定でございます。<br />　<br />　このブログを通して、たくさんの方と交流を持てたことは、ぼくにとって、何ものにも代え難い財産となりました。<br /><br />　今後は、以下のサイトにて、週間連載を行っていきたいと思います。<br /><br />　１５時の童話は、出発点でした。<br />　列車は、次の駅に着いたのです。<br /><br />　これからも、走り続ける、この列車を、どうか応援してください。<br /><br />　本当に、ありがとうございました。<br /><br />　週間連載サイト<br />　「５分で癒される物語」　エア　シリーズを連載中。<br /><br />　http://iyashi-story.com/<br /><br />　なお、当ブログの作品は、このまま残しておこうと思います。<br /><br />　文療童話作家<br /><br />　まみや　ゆうき ]]>
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<dc:date>2008-02-04T08:51:36+09:00</dc:date>
<dc:creator>まみや　ゆうき</dc:creator>
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<title>うたを　わすれた　カナリア</title>
<description> 　きれいな　うたごえがひびく　ちいさなもり。　そこは、いろとりどりの　トリたちが　うつくしい　うたを　かなでる　もりでした。　そのなかでも、いちばんのトリは　カナリア。　ちいさな　からだから、こころに　ふれるような　こえをだすのでした。　あるひのこと。　カナリアは、もりのなかで　いちばん　おおきなきのところへ　やってきました。　コンサートをするためです。　カナリアのうたを　きくために、とおくのもり
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<![CDATA[ 　きれいな　うたごえがひびく　ちいさなもり。<br />　そこは、いろとりどりの　トリたちが　うつくしい　うたを　かなでる　もりでした。<br />　そのなかでも、いちばんのトリは　カナリア。<br />　ちいさな　からだから、こころに　ふれるような　こえをだすのでした。<br /><br />　あるひのこと。<br />　カナリアは、もりのなかで　いちばん　おおきなきのところへ　やってきました。<br />　コンサートをするためです。<br />　カナリアのうたを　きくために、とおくのもりから　やってくる　どうぶつたちも、おおぜい　いました。<br />　どうぶつたちは、えさになる　くだものや　きのみを　たくさんもってきます。<br />　それを　たべることによって、このもりの　トリたちは　くらしていけるのです。<br />　つきが　ぼんやりと　うかぶころ。<br />　カナリアが、きのてっぺんから　まいおりてきました。<br />　その　うたの　すばらしいこと。<br />　げんきをくれる　うたは、たいようのように　あつく。<br />　さみしさを　わすれさせてくれる　うたは、うみのような　やさしさを。<br />　きもちを　さわやかに　させてくれる　うたは、はるのかぜを　おもわせてくれました。<br />　みんな、カナリアに　おおきな　はくしゅを　おくりました。<br />　そのときです。<br />　きのえだに　とまっていた　カナリアが、あしをすべらせて、おっこちてしまったのです。<br />　そこにあつまった　みんなが、いっせいに　カナリアのところに　かけよります。<br />　うずくまる　カナリアは、すぐに　フクロウのおいしゃのところへ　はこばれていくのでした。<br /><br />　つぎのひ。<br />　もりを　つつみこむ　うたは、どこか　さみしそうでした。<br />　カナリアのうたが　きこえてこないのです。<br />　きから　おっこちた　カナリア。<br />　とくに　おおきな　けがは　しませんでした。<br />　けれど、たった　ひとつ　たいせつなものを　うしなったのです。<br />　それは、こえ　でした。<br />　こえを　うしなってしまっては、あの　きれいなうたも　うたえるはずが　ありません。<br />　もりの　トリたちは、みんな　がっかりしました。<br />　そして、いつしか　だれも　カナリアのことを　くちにすることは　なくなってしまいました。<br /><br />　それから　どれくらい　たったでしょうか。<br />　まいにち　うたが　ひびいていた　もりでしたが、いまでは　ものおと　ひとつしません。<br />　みんな、カナリアのように　おちぶれていくのを　こわがりました。<br />　うたを　うたえなくなったら。<br />　だれも、うたを　きかなくなって　しまったら。<br />　そうなったら、どうやって　いきていけばいいのでしょう。<br />　だれも、くだものや　きのみを　もってきてはくれません。<br />　それならば、じぶんたちで　えさをとるようにしよう。<br />　そうしているうちに、だれも　うたを　うたわなくなりました。<br />　いつかは、カナリアのような　すてきな　うたを　うたえるようになろう。<br />　そんな　だれもがみた　ゆめも、どこかへ　とんでいって　しまったのです。<br />　もう、このまま　しずかなもりのままなのだろうか。<br />　みんな、くらいかおをして　そう　おもいはじめた　そのときです。<br />　もりのどこからか、ちいさな　こえが　きこえてきました。<br />　それは、けっして　じょうずとは　いえない　うたごえ。<br />　それでも、いっしょうけんめいに　うたを　うたっています。<br />　もりじゅうの　トリたちが、あの　きのしたに　あつまりました。<br />　へたくそな　うたを　うたっていた　トリ。<br />　それは、カナリアでした。<br />　もう、こえは　でないだろう。<br />　そういわれていた、カナリア。<br />　それでも、ただ　だいすきな　うたを　うたいたいという　おもいが、きせきを　おこしたのです。<br />　そのすがたに、もりじゅうの　トリたちは　おたがいの　かおをみあわせました。<br />　そして、なにかが　ふっきれたように、おおきなこえで　うたいだすのでした。<br />　「ゆめをみることを　こわがらないで」<br />　カナリアの　おもいが　とどいたのです。<br />　かぜが　ふきました。<br />　やさしい、しずかな　かぜが。<br />　そのかぜにのって、うたごえは　せかいじゅうに　とどきました。<br />　このもりに、きれいな　うたごえが　もどることは、そう　とおくないようでした。 ]]>
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<dc:date>2008-01-29T09:12:17+09:00</dc:date>
<dc:creator>まみや　ゆうき</dc:creator>
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<title>かがやく　とりに　なるために</title>
<description> 　ちいさなもりの　ちいさな　みずうみに、いちわの　アヒルが　くらしていました。　アヒルは、うまれてから　ずっと　このみずうみで　くらしていたので、ほかのせかいのことを　しりません。　ただ、まいにち　のんびりと　みずうみを　およいでいるのでした。　あるひのこと。　いつものように、アヒルが　みずうみを　およいでいると、とおくのそらに　なにかが　みえました。　それは、ハクチョウのむれ。　まっしろな　はね
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<![CDATA[ 　ちいさなもりの　ちいさな　みずうみに、いちわの　アヒルが　くらしていました。<br />　アヒルは、うまれてから　ずっと　このみずうみで　くらしていたので、ほかのせかいのことを　しりません。<br />　ただ、まいにち　のんびりと　みずうみを　およいでいるのでした。<br /><br />　あるひのこと。<br />　いつものように、アヒルが　みずうみを　およいでいると、とおくのそらに　なにかが　みえました。<br />　それは、ハクチョウのむれ。<br />　まっしろな　はねをひろげて、ゆうがに　そらをとんでいきます。<br />　アヒルが、ぼんやりと　そのすがたを　ながめていると、とつぜん　みなもが　ゆれました。<br />　おどろいた　アヒルが　ふりかえると、そこには　ちいさなハクチョウが　おぼれているでは　ありませんか。<br />　アヒルが、ハクチョウをたすけると　ハクチュウは　なんども　おれいをいいました。<br />　アヒルとハクチョウは、すぐに　うちとけて　ともだちになるのでした。<br /><br />　それから、すうじつが　たちました。<br />　アヒルとハクチョウは、ひびを　のんびりとくらしました。<br />　いっしょに　えさをたべたり、よぞらのほしを　かぞえたり。<br />　それは　それは、たのしいじかんが　すぎていったのです。<br />　そんな　あるよるのこと。<br />　ハクチョウは、とおくのそらを　みあげていいました。<br />　そろそろ、おわかれだよ、と。<br />　アヒルは、どうして　ハクチョウが　そんなことをいうのか　まったくわかりません。<br />　いつまでも、いっしょにいられると　おもっていました。<br />　いつまでも、たのしいじかんは　つづくとおもっていたのです。<br />　しかし、ハクチョウには　ゆめがありました。<br />　だれからも　そんけいされる、きれいなハクチョウになること。<br />　そのためには、あの　ハクチョウのむれに　おいつかなくては　なりません。<br />　このまま、みずうみに　いるわけには　いかないのでした。<br />　アヒルは、ハクチョウの　すがたを　まじまじと　みつめてみました。<br />　そこには、いままで　きづかなかった、きれいな　トリのすがたが　うつります。<br />　じぶんとは、ちがう。<br />　ハクチョウなのだから、ゆめをみても　おかしくない。<br />　アヒルは、しずかに　ハクチョウから　とおざかりました。<br />　おわかれのじかんです。<br />　ハクチョウの　さよならに、アヒルは　こたえませんでした。<br />　ハクチョウのすがたを　みたくない。<br />　アヒルは、そう　おもい、かおを　みずうみのなかに　しずめました。<br />　そのときです。<br />　アヒルのめに、ハクチョウの　みずかきが　みえました。<br />　あんなに　ゆうがに　およいでいるように　みえたハクチョウでしたが、じつは　ひっしに　およいでいたのです。<br />　アヒルである　じぶんよりも、はるかに　みにくい　みずかきのうごきです。<br />　その　みずかきが、ふっと　みえなくなりました。<br />　アヒルが　みずうみから　かおをあげると、ハクチョウのかげが　つきにむかって　とんでいくのが　みえました。<br />　「ありがとう！ずっと、ともだちだよ！」<br />　アヒルのこえに、ハクチョウは　おどろいたように　ふりかえります。<br />　よるのそらに、たくさんの　さよならと　ありがとうが　あふれだすのでした。<br /><br />　つぎのひ。<br />　アヒルは、うまれて　はじめて、もりのそとにでることに　しました。<br />　じぶんも、ハクチョウのように　ゆめをもっていきることに　きめたのです。<br />　それは、けわしいみちのりかも　しれません。<br />　ゆめなんて、みつからないかも　しれません。<br />　それでも、みずうみにいるより　ずっと　マシです。<br />　だれもいなくなった　みずうみに、しずけさが　もどります。<br />　アヒルのぼうけんは、まだ　はじまった　ばかりなのでした。 ]]>
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<dc:date>2008-01-28T09:28:45+09:00</dc:date>
<dc:creator>まみや　ゆうき</dc:creator>
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<title>なくした　しゃしん</title>
<description> 　ゆきのふる　ちいさなまちの　おはなし。　そのまちに、ひとりの　おじいさんが　くらしていました。　おじいさんは、ゆうめいな　しゃしんか。　いまは、うまれた　このまちで、ネコと　くらしているのでした。　あるひのこと。　おじいさんは、ネコといっしょに　まちを　さんぽしていました。　ふと　みあげると、そこには　ゆきまつりの　かみが　はられていました。　まわりをみわたすと、たしかに　みんな　いそがしそうで
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<![CDATA[ 　ゆきのふる　ちいさなまちの　おはなし。<br />　そのまちに、ひとりの　おじいさんが　くらしていました。<br />　おじいさんは、ゆうめいな　しゃしんか。<br />　いまは、うまれた　このまちで、ネコと　くらしているのでした。<br /><br />　あるひのこと。<br />　おじいさんは、ネコといっしょに　まちを　さんぽしていました。<br />　ふと　みあげると、そこには　ゆきまつりの　かみが　はられていました。<br />　まわりをみわたすと、たしかに　みんな　いそがしそうです。<br />　それをみて、おじいさんは　おもいだしました。<br />　きょねんの　いまごろ、ネコに　であったことを。<br />　わかいころは、せかいじゅうを　たびしては、しゃしんをとっていた　おじいさん。<br />　としおいてからというもの、しゃしんも　とらずに、おさけばかり　のんでくらしていました。<br />　このまちには、とりたいと　おもう　しゃしんが　なかったのです。<br />　よっぱらった　おじいさんが、ろじうらに　すわりこむと、そこに　ふるえている　ネコのすがたが　ありました。<br />　おじいさんは、てにもった　パンを　ちぎって、ネコに　あたえました。<br />　それから、ネコと　おじいさんの　くらしが　はじまったのです。<br />　だれかのこえが　きこえて、おじいさんは　われにかえりました。<br />　みると、わかい　しゃしんかが、みちゆくひとの　しゃしんをとっています。<br />　おじいさんは、その　しゃしんかに　おねがいして、いちまい　しゃしんを　とってもらうことにしました。<br />　ネコと　おじいさんが　ならんだ、すてきな　きねんしゃしんです。<br />　おじいさんは、しゃしんかに　おれいをいうと、かえりみちを　たどります。<br />　いつのまにか、ひがくれていました。<br />　そらをみあげていた　おじいさん。<br />　まえから　きたひとに　ぶつかってしまいました。<br />　あぶない　あぶないと　おもい、おじいさんは　しっかりと　まえをむいて、いえに　かえるのでした。<br /><br />　そのひの　よるのこと。<br />　おじいさんは、ひっしで　なにかを　さがしています。<br />　それは、ひるま　まちでとった　あの　しゃしんでした。<br />　どうやら、ひとに　ぶつかったときに　おとしてしまったようです。<br />　がっかりした　おじいさんでしたが、ネコが　えさをねだると、えがおで　ゆうしょくの　したくをはじめるのでした。<br />　<br />　それから、いちねんが　たちました。<br />　しずかな　いえのなかに、かなしいおとが　ひびいています。<br />　ネコが　てんごくに　いってしまったのです。<br />　あんなに　げんきだった　ネコ。<br />　それでも、かみさまがくれた　じかんには　かぎりがあったのです。<br />　おじいさんは、いちにちじゅう　なきあかしました。<br />　かなしくて、かなしくて。<br />　なにもするきが　おきません。<br />　そして、かなしさを　わすれるために、むかしのように　おさけをのむように　なってしまうのでした。<br />　まいにち　まいにち、よっぱらう　おじいさん。<br />　まちにでては、おさけを　かって、みちばたで　すわりこむ　ひびが　つづきました。<br />　こうしていれば　ネコに　あえる。<br />　そんな　きがしたのでしょうか。<br />　しかし、ネコが　おじいさんのまえに　あらわれることは　ありませんでした。<br />　さむいよる。<br />　つめたい　かぜ。<br />　きれいな　つき。<br />　くるしい　こころ。<br />　おじいさんは、おもいました。<br />　もう、いきていても　しかたないじゃないか。<br />　このまま、めをとじてしまえば　ネコにあえるかもしれない。<br />　じぶんも、てんごくへ　いこう。<br />　そう　かんがえ、めをとじた　そのときです。<br />　まちに、つよいかぜが　ふきました。<br />　その　かぜにのって、おじいさんのところに　なにかが　とんできました。<br />　おじいさんが　ゆっくりと　めをあけると、そこには　あのひ　なくしたはずの　しゃしんが　しわしわになって　おちていました。<br />　しゃしんのなかの　ネコが、おじいさんに　ほほえみかけているようでした。<br />　おじいさんは、しゃしんをひろうと　おもいきり、だきしめました。<br />　「まだ　できることがあるじゃないか」<br />　ゆっくりと　たちあがる　おじいさん。<br />　じめんにころがる、おさけのビン。<br />　ふらふらに　なりながらも、おじいさんは　ある　おみせのドアを　あけました。<br />　そこは　カメラやさん。<br />　カメラをてにした　おじいさんのすがたを、ネコが　くものうえから　みまもっているのでした。 ]]>
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<dc:creator>まみや　ゆうき</dc:creator>
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<title>あおい　ほし</title>
<description> 　ちいさな　みなとまちの　ものがたり。　そのまちに、あいしあう　ふたりが　くらしていました。　おとこは、りょうしをしており、おんなは　まいにち　おとこの　ぶじをいのっては、あたたかい　スープをつくって　まっているのでした。　あるひのこと。　そのひは　あさから　あめがふっていました。　ふねは　だいじょうぶだろうか。　あらしに　あっては　いないだろうか。　おんなは　しんぱいそうな　かおをして、まどのそ
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<![CDATA[ 　ちいさな　みなとまちの　ものがたり。<br />　そのまちに、あいしあう　ふたりが　くらしていました。<br />　おとこは、りょうしをしており、おんなは　まいにち　おとこの　ぶじをいのっては、あたたかい　スープをつくって　まっているのでした。<br /><br />　あるひのこと。<br />　そのひは　あさから　あめがふっていました。<br />　ふねは　だいじょうぶだろうか。<br />　あらしに　あっては　いないだろうか。<br />　おんなは　しんぱいそうな　かおをして、まどのそとと　とけいのはりを、こうごに　みつめていました。<br />　しかし、どんなに　まっても　おとこは　かえってきません。<br />　ふあんで　いてもたっても　いられなくなった　おんなは、かさをてに　あめのまちへと　かけていきます。<br />　みなとに　つくころには、あめは　つよまり　かさも　やくにたたなく　なっていました。<br />　ともだちの　りょうしに　はなしをきいても、おとこの　ゆくえは　わかりません。<br />　ふねも、どうやら　みなとには　ついていないようでした。<br />　おんなは、ともだちが　とめるのも　きかずに　そとで　ふねが　くるのを　まちつづけました。<br />　どうか、ぶじに　かえってきますように、と　おんなは　いのりました。<br />　やがて、からだの　よわいおんなは　あめのなかに　くずれおちるのでした。<br /><br />　つぎのひ。<br />　おんなは、じぶんのいえで　めをさましました。<br />　かぜをひいて　しまったのか、からだが　おもうように　うごかず、おきあがることも　できません。<br />　それでも、しせんだけで　おとこのすがたを　さがします。<br />　すると、げんかんの　ドアがあいて　ともだちの　りょうしが　はいってきました。<br />　おんなは、ふねのことを　たずねます。<br />　りょうしは、くらいかおをして　ふねが　あらしにあったことを　つたえました。<br />　おとこも、おなじふねにのった　りょうしたちも　ゆくえふめいになっていたのです。<br />　おんなは　がっくりと　かたをおとしましたが、ゆっくりと　たちあがると、だいどころへと　むかいました。<br />　りょうしが　おんなを　とめましたが、おんなは　れいぞうこから　やさいを　とりだします。<br />　おとこのために　スープをつくろうと　いうのです。<br />　いえのなかに　トントンという　ここちよい　おとがひびきます。<br />　やがて、おいしそうな　スープが　できあがりました。<br />　おんなは、それを　おさらによそり、テーブルのうえに　３つ　ならべました。<br />　おとこと　おんなと、ともだちの　ぶんです。<br />　そして、しんしつにあった　あおいはなを　テーブルのうえの　かびんに　さしました。<br />　それは、おとこが　おんなの　たんじょうびにくれた　きれいな　はな。<br />　おんなの　たからものでした。<br />　おんなは、まどから　つきに　てをあわせ、おとこの　ぶじをいのりました。<br />　ゆっくりと　たおれる　おんなのからだを、りょうしが　くちびるを　かみながら、だきとめるのでした。<br /><br />　そのひの　よるのこと。<br />　とおくの　そらのしたに、あかりが　みえました。<br />　おとこの　のったふねが、みなとに　もどってきたのです。<br />　あらしには　あったものの、みな　ぶじに　かえってくることができました。<br />　おとこは、いそいで　おんなのまつ　いえにむかいます。<br />　げんかんの　ドアをあけて、おおきなこえで　おんなのなまえを　よびました。<br />　そのときです。<br />　しんしつから　りょうしが　でてきました。<br />　てには、かれた　はなを　もっています。<br />　それをみた　おとこは、すぐに　しんしつへと　かけていきました。<br />　そこにいたのは、しずかに　よこたわる　おんなの　すがたでした。<br />　いえのなかに、おとこのこえが　ひびきます。<br />　なんども、なんども　おんなの　なまえをよびました。<br />　それでも、おんなは　へんじをしては　くれません。<br />　りょうしが、おとこのかたに　てをおきました。<br />　そして、かれてしまった　あの　あおいはなを　てわたします。<br />　おとこは、それを　うけとると、なにかを　おもいだしました。<br />　それは、あらしのなか　ただひとつ　かがやいていた、あおい　ほし。<br />　この　はなと　おなじように、きれいな　はなでした。<br />　ふねは、その　ほしのひかりに　みちびかれて、みなとに　かえってこられたのです。<br />　「なかないで。ほら、スープが　さめちゃうわ」<br />　おんなのこえが　きこえました。<br />　それは、とおくの　そらから　きこえてくるようでした。<br />　おとこは、まどをあけて　よるのそらを　みあげました。<br />　あの　あおいほしは、もう　どこにも　みえませんでした。<br />　おとこは、しずかに　まどをしめると、おんなに　おれいをいいました。<br />　たすけてくれて、ありがとう　と。<br />　ほしが　きれいに　かがやいています。<br />　あした　はれたら、あの　はなを　かいにいこう。<br />　おとこは、しずかに　イスにすわると、ゆっくりと　めをとじるのでした。 ]]>
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<dc:date>2008-01-23T21:27:38+09:00</dc:date>
<dc:creator>まみや　ゆうき</dc:creator>
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